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<title>around the blue</title>
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<title>【本】読書生活。 Ver.2009.11.12</title>
<description> 【読み終えた本】ジャン・ボードリヤール「消滅の技法（アート）」吉川智子「私のビーズDiary」西尾維新「偽物語　下巻」川上稔「終わりのクロニクル　４巻下」【借りた本】ダニエル・バレンボイム「音楽に生きる　ダニエル・バレンボイム自伝」エドワード・W・サイード「遠い場所の記憶　自伝」ヴァルター・ベンヤミン「複製技術時代の芸術」ジャン・ボードリヤール「消滅の技法（アート）」ジャン・ボードリヤール「不可能な交換
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<![CDATA[ 【読み終えた本】<br />ジャン・ボードリヤール「消滅の技法（アート）」<br />吉川智子「私のビーズDiary」<br />西尾維新「偽物語　下巻」<br />川上稔「終わりのクロニクル　４巻下」<br /><br />【借りた本】<br />ダニエル・バレンボイム「音楽に生きる　ダニエル・バレンボイム自伝」<br />エドワード・W・サイード「遠い場所の記憶　自伝」<br />ヴァルター・ベンヤミン「複製技術時代の芸術」<br />ジャン・ボードリヤール「消滅の技法（アート）」<br />ジャン・ボードリヤール「不可能な交換」<br />ジャン・ボードリヤール「象徴交換と死」<br />オルハン・パムク「雪」<br />オルハン・パムク「父のトランク」<br />平野千里「原点からの農薬論」<br />吉川智子「私のビーズDiary」<br />「ルバイヤート」<br />「美術手帳　２００９年１０月号　特集：アーティストになる基礎知識」<br /><br />【買った本】<br />川上稔「終わりのクロニクル　４巻下」<br /><br />【もらった本】<br />西尾維新「偽物語　下巻」<br /><br />【読み途中の本】<br />ダニエル・バレンボイム「音楽に生きる　ダニエル・バレンボイム自伝」<br />オルハン・パムク「父のトランク」<br />デイヴ・ペルザー「許す勇気、生きる力」<br />平野千里「原点からの農薬論」<br />福岡正信「わら一本の革命」<br />奥野修司「それでも、世界一うまい米を作る」<br />ヴィレム・フルッサー「写真の哲学のために」<br />林容子「進化するアートマネージメント」<br />リチャード・ウィーラン「キャパ　その青春」<br />A・リチャード・ターナー「レオナルド神話を創る」<br />山崎庸一郎訳編「サン＝テグジュペリの言葉」<br />ゲーテ「ファウスト」<br />エーリッヒ・フロム「自由からの逃走」<br />キルケゴール「死に至る病　現代の批判」<br />P・F・ドラッカー＋ジョゼフ・A・マチャレロ「プロフェッショナルの原点」<br />講談社編「学生時代に何を学ぶべきか」<br />ジャン＝ピエール・クライン「芸術療法入門」<br />中山和久「巡礼・遍路がわかる事典」<br />石渡正佳「産廃コネクション」<br />E・M・フォースター「ハワーズ・エンド」  ]]>
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<dc:subject>【本】</dc:subject>
<dc:date>2009-11-12T22:46:37+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>【本】読書生活。 Ver.2009.11.05</title>
<description> 「写真には、説明はいらない。内容を説明しているうちはまだまだ未熟だと思う」「写真家は、ジャーナリストとしての役割を果たさなくてはならないと思っている。現場に居合わせなかった人々に、話を聞かせ見させることの使命感を持つことだ」「しかし、私は他人の迷惑も考えず入り込んで、シャッターを押すようなことはしない。それぞれの人たちは、それぞれの社会を持っているのだから、まず初めに、人々の尊厳に経緯を表さなくて
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<![CDATA[ <strong>「写真には、説明はいらない。内容を説明しているうちはまだまだ未熟だと思う」<br />「写真家は、ジャーナリストとしての役割を果たさなくてはならないと思っている。現場に居合わせなかった人々に、話を聞かせ見させることの使命感を持つことだ」<br />「しかし、私は他人の迷惑も考えず入り込んで、シャッターを押すようなことはしない。それぞれの人たちは、それぞれの社会を持っているのだから、まず初めに、人々の尊厳に経緯を表さなくてはならない」<br />「彼らのバッググラウンドを重要視すること。何処で生まれたのか……全ての人たちにはそれぞれの生い立ちやバックグラウンドがある。それを考えない写真家は人間性を問われるのではないか……」</strong><br /><br /><strong>セバスチャン・サルガド</strong>（「DAYS JAPAN Vol.6 No.11」より）<br /><br />【読み終えた本】<br />加島祥造「求めない」<br />大野晋「一語の辞典　神」<br />板木利隆「はじめての野菜づくり１２か月」<br />牛島定信「境界性パーソナリティ障害のことがよくわかる本」<br />相田裕「GUNSLINGER GIRL Vol.8」<br /><br />【買った本】<br />神道文化会編「自然と神道文化 １」<br /><br />【買った雑誌】<br />「風の旅　１３号」<br />「pen 11/1号」<br />「DAYS JAPAN Vol.6 No.11」<br /><br />【読み途中の本】<br />デイヴ・ペルザー「許す勇気、生きる力」<br />平野千里「原点からの農薬論」<br />福岡正信「わら一本の革命」<br />奥野修司「それでも、世界一うまい米を作る」<br />ヴィレム・フルッサー「写真の哲学のために」<br />林容子「進化するアートマネージメント」<br />リチャード・ウィーラン「キャパ　その青春」<br />A・リチャード・ターナー「レオナルド神話を創る」<br />山崎庸一郎訳編「サン＝テグジュペリの言葉」<br />ゲーテ「ファウスト」<br />エーリッヒ・フロム「自由からの逃走」<br />キルケゴール「死に至る病　現代の批判」<br />P・F・ドラッカー＋ジョゼフ・A・マチャレロ「プロフェッショナルの原点」<br />講談社編「学生時代に何を学ぶべきか」<br />ジャン＝ピエール・クライン「芸術療法入門」<br />中山和久「巡礼・遍路がわかる事典」<br />石渡正佳「産廃コネクション」<br />E・M・フォースター「ハワーズ・エンド」  ]]>
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<dc:subject>【本】</dc:subject>
<dc:date>2009-11-06T09:27:20+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
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<title>【本】読書生活。 Ver.2009.11.02</title>
<description> ヌーヴェル「偉大な作品、偉大な著作は普遍的であり、あらゆる教養と教育レベルの人びとを感動させている」ボードリヤール「それは芸術家たちが、芸術や美術史や美学的約束事をもっともらしく演じたりせずに、作品を想像できる場合に限られるだろう。（中略）何もない真空状態をつくりだせることが、おそらくあらゆる正統的な創造行為の前提なのだろう。もし、君が真空状態をつくれなければ、特異性には決してたどり着けないだろう
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<![CDATA[ ヌーヴェル<strong>「偉大な作品、偉大な著作は普遍的であり、あらゆる教養と教育レベルの人びとを感動させている」</strong><br />ボードリヤール<strong>「それは芸術家たちが、芸術や美術史や美学的約束事をもっともらしく演じたりせずに、作品を想像できる場合に限られるだろう。（中略）何もない真空状態をつくりだせることが、おそらくあらゆる正統的な創造行為の前提なのだろう。もし、君が真空状態をつくれなければ、特異性には決してたどり着けないだろう」</strong><br /><br />【今日読み終えた本】<br />ジャン・ボードリヤール＆ジャン・ヌーヴェル「les objets singulies 建築と哲学」<br /><br />【今日買った本】（日芸芸術学部学園祭にて。26冊×1冊100円）<br />マキャベリ「君主論」<br />フロイト「精神分析学入門」<br />ソロー「森の生活」<br />ミルトン「楽園喪失　一～三」ハイネ「ドイツ古典文学の本質」<br />ペトロニウス「サテュリコン　古代ローマの風刺小説」<br />ラス・カサス「インディアスの破壊についての簡潔な報告」<br />アーネスト・サトウ「一外交官の見た明治維新　上・下」<br />紫式部「源氏物語　一～六」<br />紫式部「紫式部日記」<br />「古今和歌集」<br />「新古今和歌集」<br />「梁塵秘抄」<br />松尾芭蕉「おくのほそ道」<br />川口久雄「和漢朗詠集　全訳注」<br />長谷川如是閑「倫敦!倫敦？」<br />澁澤龍彦「犬狼都市」<br />稲垣足穂「増補改訂版　少年愛の美学」<br /><br />【読み途中の本】 <br />平野千里「原点からの農薬論」 <br />福岡正信「わら一本の革命」 <br />奥野修司「それでも、世界一うまい米を作る」 <br />加島祥造「求めない」 <br />ヴィレム・フルッサー「写真の哲学のために」 <br />林容子「進化するアートマネージメント」 <br />リチャード・ウィーラン「キャパ　その青春」 <br />A・リチャード・ターナー「レオナルド神話を創る」 <br />山崎庸一郎訳編「サン＝テグジュペリの言葉」 <br />ゲーテ「ファウスト」<br />エーリッヒ・フロム「自由からの逃走」 <br />キルケゴール「死に至る病　現代の批判」 <br />P・F・ドラッカー＋ジョゼフ・A・マチャレロ「プロフェッショナルの原点」 <br />講談社編「学生時代に何を学ぶべきか」 <br />ジャン＝ピエール・クライン「芸術療法入門」 <br />中山和久「巡礼・遍路がわかる事典」 <br />石渡正佳「産廃コネクション」 <br />E・M・フォースター「ハワーズ・エンド」  ]]>
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<dc:subject>【本】</dc:subject>
<dc:date>2009-11-02T04:20:06+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>【本】読書生活。 Ver.2009.11.01 </title>
<description> 今日からしばらくの間、食生活ならぬ本生活を日記に綴ってみようかと思います。 本代がダイエット出来たら万歳ですね。 【読み終えた本】 上野千鶴子「性愛論」 【今日借りた本】 大野智「一語の辞典　神」 デイヴ・ペルザー「許す勇気、生きる力」 【買ってきた本】 広江礼威「BLACK LAGOON　9巻」620円 【立ち読みしてきた本】 西尾維新「化物語　上・下」 【読み始めた本】 ゲーテ「ファウスト」 【読み途中の本】 平野千里「原
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<![CDATA[ 今日からしばらくの間、食生活ならぬ本生活を日記に綴ってみようかと思います。 <br />本代がダイエット出来たら万歳ですね。 <br /><br />【読み終えた本】 <br />上野千鶴子「性愛論」 <br /><br />【今日借りた本】 <br />大野智「一語の辞典　神」 <br />デイヴ・ペルザー「許す勇気、生きる力」 <br /><br />【買ってきた本】 <br />広江礼威「BLACK LAGOON　9巻」620円 <br /><br />【立ち読みしてきた本】 <br />西尾維新「化物語　上・下」 <br /><br />【読み始めた本】 <br />ゲーテ「ファウスト」 <br /><br />【読み途中の本】 <br />平野千里「原点からの農薬論」 <br />福岡正信「わら一本の革命」 <br />奥野修司「それでも、世界一うまい米を作る」 <br />加島祥造「求めない」 <br />ヴィレム・フルッサー「写真の哲学のために」 <br />ジャン・ボードリヤール＆ジャン・ヌーヴェル「建築と哲学」 <br />林容子「進化するアートマネージメント」 <br />リチャード・ウィーラン「キャパ　その青春」 <br />A・リチャード・ターナー「レオナルド神話を創る」 <br />山崎庸一郎訳編「サン＝テグジュペリの言葉」 <br />エーリッヒ・フロム「自由からの逃走」 <br />キルケゴール「死に至る病　現代の批判」 <br />P・F・ドラッカー＋ジョゼフ・A・マチャレロ「プロフェッショナルの原点」 <br />講談社編「学生時代に何を学ぶべきか」 <br />ジャン＝ピエール・クライン「芸術療法入門」 <br />中山和久「巡礼・遍路がわかる事典」 <br />石渡正佳「産廃コネクション」 <br />E・M・フォースター「ハワーズ・エンド」 <br /><br />「性愛論」は鈴木成一氏の装丁を読み返したくて本棚から引っ張り出しました。 <br />10代の頃、北海道からの旅の帰りに水戸の古本屋で買いましたが、装丁がいい。とにかくいい。 <br />あと今回読み直して最後に収録されている森崎和江さんとの対談が奥深かった。 <br />上野さんと森崎さんの間に浮かび上がる「産む女」と「産まない女」と「産めない女」の意識の乖離が買った当時より激しく感じられて悲愴で痛かったです。 <br />人間は「孕む」「産む」「産まない」「産めない」の選択と制限をどこまで自覚しながら性愛しているのでしょうね。 <br /><br />大野智氏の「一語の辞典　神」は神道についていま興味を持っていて哲学と宗教関係のコーナーで借りた本です。 <br />「神」のほうは正確には日本語学的に「カミ」を解説している本で神道を学ぶならこちらが先かなと。 <br />普通に面白い。 <br /><br />「許す勇気、生きる力」は「itと呼ばれた子ども」の著者による四作目の本。 <br />ただ、自身の児童虐待についての体験記ではなく、セルフ・ヘルプもしくは自己啓発本に近いです。 <br />彼の体験が体験なので言葉が重い、重い。 <br />「itと呼ばれた子ども」とその続編はあまりに重いテーマ故に逃げていましたが、この本をきっかけに読んでみようかと少し思いました。 <br />しかしやはり重い…。 <br />著者にもですが現代アメリカ社会そのものを少し尊敬してしまいます。 <br /><br />しかし…読み途中の本が多すぎる。 <br />しかもほとんどハードカバー…。 <br />もうちょっと読書計画を改めよう。 ]]>
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<dc:subject>【本】</dc:subject>
<dc:date>2009-11-02T04:14:25+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>【写真】10月24日、青空写真市場に参加します。</title>
<description> 10月24日（土）に谷中の貸しはらっぱ音地で定期的に行われている写真フリーマーケット「青空写真市場」に初参加します。今回、会場となる谷中周辺では「まちじゅうが展覧会場」をキーワードに毎年10月の中旬2週間にわたり谷中・根津・千駄木・日暮里・上野桜木・池之端界隈で行われる「芸工展2009」が開催されており、青空写真市場も参加企画の一つとなっています。青空写真市場会場は芸工祭本部隣でもありますので谷中を散歩、撮
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<![CDATA[ <div align="center"><br /><a href="http://www.flickr.com/photos/august_the_blue/4017287855/" title="青空写真市場DMWeb用 by Hazuki Natuno, on Flickr"><img src="http://farm4.static.flickr.com/3477/4017287855_55ec83680b_o.jpg" width="400" height="513" alt="青空写真市場DMWeb用" border="0"/></a><br /></div><br /><br />10月24日（土）に谷中の<a href="http://ondi.exblog.jp/" target="_blank">貸しはらっぱ音地</a>で定期的に行われている<br />写真フリーマーケット「<a href="http://apmarket.blog61.fc2.com/" target="_blank">青空写真市場</a>」に初参加します。<br /><br />今回、会場となる谷中周辺では「まちじゅうが展覧会場」をキーワードに<br />毎年10月の中旬2週間にわたり谷中・根津・千駄木・日暮里・上野桜木・池之端界隈で行われる<br />「<a href="http://www.geikoten.net/" target="_blank">芸工展2009</a>」が開催されており、青空写真市場も参加企画の一つとなっています。<br />青空写真市場会場は芸工祭本部隣でもありますので谷中を散歩、撮影しがてら遊びにきませんか？<br /><br />私は今年撮り＆採り続けた野菜と農をテーマとした写真で出展予定です。<br />無農薬で育てた大根より大きなさつまいもやじゃがいも、ミニミニかぼちゃなど<br />ちょっと変わったモデルたちも一緒に出展できたらなぁと考えています。<br />どうぞ遊びにきてくださいね。<br /><br />青空写真市場<br /><a href="http://apmarket.blog61.fc2.com/" target="_blank">http://apmarket.blog61.fc2.com/</a><br /><br />貸しはらっぱ音地<br /><a href="http://ondi.exblog.jp/" target="_blank">http://ondi.exblog.jp/</a><br /><br />芸工展2009<br /><a href="http://www.geikoten.net/" target="_blank">http://www.geikoten.net/</a><br /><br />(c) All rights reserved by Hazuki Natuno. ]]>
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<dc:subject>【写真】</dc:subject>
<dc:date>2009-10-17T08:10:32+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>【徒然】創ること、遺すこと。</title>
<description> 　MRI検査を受けて幾つかのことが変わった。　幾つかの可能性がなくなり、幾つかの人間関係が変わり、幾つかの夢が消えた。　そして一つの覚悟が出来た。　そのための残りの人生の話を母と、した。　私は残りの人生を写真に捧げると決めている。　家庭や、子どもや、治療や、治療に捧げる時間や費用と　写真創作のエネルギーを両立できるほど人生は長くない。　私はスタートがいつも遅い。　スロースターターなのだろう。　　自分
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<![CDATA[ 　MRI検査を受けて幾つかのことが変わった。<br />　幾つかの可能性がなくなり、幾つかの人間関係が変わり、幾つかの夢が消えた。<br />　そして一つの覚悟が出来た。<br /><br />　そのための残りの人生の話を母と、した。<br /><br />　私は残りの人生を写真に捧げると決めている。<br />　家庭や、子どもや、治療や、治療に捧げる時間や費用と<br />　写真創作のエネルギーを両立できるほど人生は長くない。<br />　私はスタートがいつも遅い。<br />　スロースターターなのだろう。<br />　<br />　自分にとって大切で重要なものに気づくのがいつでも遅い。遅すぎるぐらいに。<br /><br />　ただ、一つ言えるのは私はその一つさえあれば生きていけるし、<br />　その一つのために生きているということだ。<br /><br />　作品を創るために、生きている。<br />　観るのも、話すのも、会うのも、読むのも、撮るのも、書くのも、すべて作品のためだ。<br />　すべて作品のためだ。<br />　骨も肉もいらない。ただ、写真が撮れれば、いい。<br />　名誉も金もいらない。ただ、作品が創れれば、いい。<br /><br />　人生はそんなに長くない。<br />　いまさら長生きなど出来るとは思っていない。<br />　そんな贅沢は、いらない。<br /><br />　ただ、残りの人生を創ることに費やすことに許して欲しい。<br />　<br />　創ることは生きることだから。<br />　作品が私そのものだから。<br /><div align="center"><br /><a href="http://www.flickr.com/photos/august_the_blue/3926934464/" title="090820_2022 by Hazuki Natuno, on Flickr"><img src="http://farm3.static.flickr.com/2620/3926934464_a4557b548b.jpg" width="500" height="334" alt="090820_2022" border="0"/></a><br /></div><br />(c) All rights reserved by Hazuki Natuno.　<br />　<br />  ]]>
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<dc:subject>【徒然】</dc:subject>
<dc:date>2009-09-17T06:00:00+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>【随想】一枚の、愛を。</title>
<description> 人生には生き方がありその先に恋愛がある人と、恋愛で生き方が変えられていく人がいる。二十代の私は後者だった。三十を越え恋愛で変えられない変わらない自分がいると知った。それは生まれて初めて水を飲んだと自覚した人間に似ているかも知れない。水を飲んだ。水なしでは生きていけないと知った。自分に生まれて初めて気づいた。自分に気づいていたことに、ただそれは足元に生える草に照りかえる朝日の輝きのようにずっとそこに
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<![CDATA[ 人生には生き方がありその先に恋愛がある人と、恋愛で生き方が変えられていく人がいる。<br />二十代の私は後者だった。三十を越え恋愛で変えられない変わらない自分がいると知った。<br />それは生まれて初めて水を飲んだと自覚した人間に似ているかも知れない。<br /><br />水を飲んだ。<br />水なしでは生きていけないと知った。<br />自分に生まれて初めて気づいた。<br />自分に気づいていたことに、ただそれは足元に生える草に照りかえる朝日の輝きのようにずっとそこにあり、傍にあったことに気づいた。<br /><br />求めていたものはもう、持っていた。<br />自分とは外界に求めるものではなく、ただ世界の中にあり、自分の中にあり、同時に世界のすべてが自分だった。<br />私はすべてであり、すべては私だった。<br /><br />私は変わりたいと願い、世界は変わりたいと願っている。<br /><br />私は私であり、同時に世界だ。<br />そして私にとって美は至上のものだ。<br />美は私自身だ。<br />私という美が創りたいと、創られたいと願っている。<br />美しく生きたい。<br />美しくありたい。<br />あるがままで美しいこの世界をただあるがままに受け止めて生きていきたい。<br /><br />私は写真家になりたい。<br />そして写真家でありたい。<br />社会的に写真家でありたいと願うと同時に、精神的に写真家であらずにおれないのだ。<br /><br />なぜなら写真を撮るということは呼吸をするように当たり前なことだからだ。<br />身近に、この世界の美を気づき、確認し、発見し、感動し、思考し、思索し、行動化するための手段だ。<br />美に道あふれた謎深いこの世界の深淵を覗き、解きほぐすための細く太い手がかりだ。<br /><br />私にとって美は生きることそのものであり、世界は美そのものだ。<br /><br />すべての美を形にしたい。<br />人間の愛を、憎悪の煌めきを、殺意も、杜の護りも、木々の労りも、土の手触りも、月の温もりも、星の温かみも、水の安らぎも、人の苦しみも、醜さも、すべて美しい。<br />かけがえもなく美しい。<br /><br />世界はすべて美しい。<br />人間が気づいても、気づかなくても、ただそこにあるだけで。<br /><br />美は形ではない。<br />精神は内側にだけあるものではない。<br />写真は商業活動であると同時に芸術であり、哲学であり、思索であり、宇宙に繋がるロケットであり、そのすべてである。<br /><br />手段は時を越え、目的を越え、時代を変え、時間を超える。<br /><br />私はその一部であり、そのすべてでもある。<br /><br />「人間は一生に一人の人間にか殺せない」とある小説家が書いている。<br />その一人とは自分のことだ。<br />自分自身のことだ。<br />人間は誰かを憎む。<br />殺意を抱くこともあるだろう。<br />だがいずれ来たる自分という個の死のために殺人衝動に耐えて生きていく。<br />母を殺したい、父を殺したい、子供を殺したいという葛藤を自分を殺すことで、精神的に肉体的に自分を殺すことで耐えようとするのだ。<br /><br />私は私の殺人衝動を自殺未遂という行動化で、病気という無意識の肉体の滅殺で、その他のありとあらゆる暴力行為で耐えてきた。<br />「母を殺したい」という潜在的に希求して止まない願望を耐えてきた。<br /><br />その衝動と願望から写真が、写真だけが私を救ってくれた。<br />私自身の制御不可能な衝動を写真という存在と撮影という行動がすべてのしがらみから私を解き放ち、「私は世界を愛している」ということを再確認させてくれていた。<br /><br />私にとって写真は愛そのものだ。<br />ファインダーという切り取られた世界を見つけながらシャッターを切るとき私は叫んでいる。<br /><br />愛している、と。<br />愛している、愛している、愛していると叫びながら、シャッターを切る。<br /><br />撮るという行為は愛そのものだ。<br />表現であり、確認であり、コミュニケーションであり、世界を肯定するための手段であり、方法でもある。<br />孤独でありたいと願い、理解されないという絶望を写真が救っていてくれた。<br />写真が社会と世界に私を繋ぎ止めていてくれた。<br />私は写真を愛している。<br />そう、まるでこの世界を愛しているように。<br /><br />私はいつも鞄の中にカメラという愛を忍ばせる。<br />そして今日もシャッターを切る。<br /><br />愛している、と。<br />愛している、愛している、愛していると叫びながら千回も、万回もシャッターを切る。<br /><br />たった一枚の愛を伝えるために。<br /><div align="center"><br /><a href="http://www.flickr.com/photos/august_the_blue/3883300074/" title="090815_1743 by Hazuki Natuno, on Flickr"><img src="http://farm3.static.flickr.com/2587/3883300074_19a468b571.jpg" width="334" height="500" alt="090815_1743" border="0"/></a><br /></div><br />(c) All rights reserved by Hazuki Natuno. ]]>
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<dc:subject>【随想】</dc:subject>
<dc:date>2009-09-11T17:09:03+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>【随想】闇から生まれた闇の中で。</title>
<description> 　パチリ、パチリと音を立てて蛍光管の上に画影が貼られていく。　黒いフィルムに浮かび上がる白い腫瘍を凝視しながら、私は主治医のほうを向いた。　短い説明に頷くとシャツとキャミソールを脱ぎ、診察台に横になる。　超音波検査装置が運ばれてくる短い時間の間、この乳腺外科にも超音波検査装置はあるのだなと思う。　当たり前のようでいて、当たり前のように思いつかなかった。　カーテンの隙間から忙しく立ち働く医師や看護師
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<![CDATA[ 　パチリ、パチリと音を立てて蛍光管の上に画影が貼られていく。<br />　黒いフィルムに浮かび上がる白い腫瘍を凝視しながら、私は主治医のほうを向いた。<br />　短い説明に頷くとシャツとキャミソールを脱ぎ、診察台に横になる。<br />　超音波検査装置が運ばれてくる短い時間の間、この乳腺外科にも超音波検査装置はあるのだなと思う。<br />　当たり前のようでいて、当たり前のように思いつかなかった。<br />　カーテンの隙間から忙しく立ち働く医師や看護師が影絵のように流れるのを見ながら私は先ほど受けたMRI検査を反芻した。<br /><br />　その検査室は本館にはなかった。<br />　書類を持った看護士に誘導されて放射線検査室の並ぶ部屋と部屋の間を抜け、別館に案内される。<br />　エレベーターの中で光る「BF3」というランプを見ながら隔離病棟みたいだな、とぼんやり考える。<br />　地下三階の通路に待合室代わりのベンチが見える。<br />　そこに座る人の眼に諦観や絶望がないことを見て、目に見えるものだけが確かではないと思う。<br /><br />　検査着はストンとした寝間着に似ていた。<br />　備え付けられた更衣室で下着を脱ぎ着替えると、検査室に入る。<br />　幼児への配慮だろうか。<br />　大きなのっぺりとした穴蔵のような機械とそれに不釣り合いな壁面いっぱいに塗られた青空と草原のペイントが妙にミスマッチだ。<br />　点滴で造影剤を打たれながら、台の上にうつぶせになる。<br />　検査中はとても音が煩いが、心配しなくていいと若い検査技師は告げた。<br />　私は軽く頷きながら部屋に流れるアメリカンポップスに耳を傾ける。<br />　眼を瞑り、台の移動を体で見守る。<br />　カプセルホテルよりも狭いその検査装置の中で、音楽が打ち消されるほど大きな検査音が聞こえてくる。<br />　まるで四つ打ちのようにリズミカルでもなく、人工的なその合成音のリズムを計りながら、騒音でしかない現実を忘れるために眼を瞑った。<br /><br />　診察台の上で私はもう一度画影の中の白いかたまりを反芻した。<br />　左胸左上部、胸筋のすぐ上に出来た腫瘍の影はあまりにもリアルだった。<br />　通常、超音波検査の画影が見せられることはないし、見せられたとしても小さな画像の中で私が腫瘍を見分けることが不可能に近いだろう。<br />　触ってもわからず、ただ日常の中の痛みで存在を訴え続けるその小さな固まりを見てもあまり感慨はわかなかった。<br /><br />　超音波検査の準備が出来て、機器が運ばれてくる。<br />　注射は嫌いだ。痛みよりなにより、身の竦むあの恐怖が。<br />　胸にゆっくりとジェルが塗られる。<br />　超音波装置を胸に当てつつ、医師が針を刺す位置を何度も確認する。<br />　私はあまり痛くありませんように、としか祈ることが出来なかった。<br />　この注射はなにかを注ぐためのものではない。<br />　細胞診といって、腫瘍の細胞を摘出し、良性か悪性か判断するためのものだ。<br />　この腫瘍の大きさは11mm×13mm。<br />　悪性であれば早期の乳がんになる。<br />　悪性であればいい。<br />　そう願いながら、私は針の痛みに耐えるために目を瞑った。<br /><br />　誰も望んで病気に、がんになりたい訳ではない。<br />　それはごく当たり前のことだ。<br />　だけど「がんなのかも知れない」と怯えながら生きていく毎日にはもう耐えられなかった。<br />　がんであってくれればいい。<br />　そうすれば、死ねる。<br />　もう、自殺しなくても死ねる。<br />　それだけが私の救いであり、私の希望のすべてだった。<br /><br />　二つの検査が終わったときはもう夕方になっていた。<br />　検査は嫌いだ。<br />　徒労のような疲労がどっと押し寄せるから。<br /><br />　帰宅して二日間は泥のように眠り続けていた。<br />　もし、悪性だったときのために手を打てる限り売っておこう。<br />　それが検査を受ける前の私の方針だった。<br />　友人に連絡を取り、伝えるべき人に、伝えたい人に事実を伝え、返すべきものを返し、「もしも」の可能性に備える。<br />　その疲労が溜まりきっていたのだろう。<br /><br />　三日目から左半身に激痛が走るようになった。<br />　左胸の背中の裏。両肩。<br />　毎日痛む場所が変わり、車のドアを開け閉めすることも、左腕を満足に使うことも出来ない。<br />　寝たきりでいることが一番楽な対処法で、柔道整復師の先生には「左半身が強張っている」と指摘された。<br />　自覚のない腰も含め、左半身に強張りが集中しているのだという。<br />　「なにか心当たりがありますか」と問われてもありすぎるほどあったが、私は曖昧に誤魔化して笑った。<br /><br />　一週間後。<br />　検査結果を聴きに行く朝、私は家族のものの付き添いを断って一人で通院した。<br />　見送る母は酷く心配そうな顔をしていたけれど、結果が悪性であった場合取り乱すであろう母の精神的フォローをできる余裕もなかったし、なにより診療方針についてこれ以上対立することに対する疲労があった。<br />　私は「MRI検査の必要がある」と主治医に告げられてから、家族に検査と緩和療法およびターミナルケア以外の治療を受ける意志がないことを家族に告げていた。<br />　家族も、親しい友人もがんの可能性があるとしても初期であること、治る可能性があることを再三説いていた。<br />　それでも私の意志は変わらなかった。<br /><br />　私は私の主治医の一人と診療契約を交わすにあたり「自殺はしない」と約束していた。<br />　ただ、「病死はしない」と約束した覚えはなかったし、それをすることは様々な可能性を加味すれば不可能だろう。<br />　人生に「絶対」はないのだから。<br />　生きることは最上の苦痛であり、死は最良の希望である。<br />　生きることへの執着が元来薄い私にとって、これ以上死ぬ努力をしなくてもいつかがんで死ねるのだという希望だけが私には救いだった。<br /><br />　予約時間から二時間遅れて診察室に呼ばれた。<br />　画影を見せられながら、細胞診の結果は良性であったこと、腫瘍が２ｃｍ以下であることから今後も経過観察が必要であること、当面手術も含む治療は必要はないことを説明された。<br />　私は左甲状腺の肥大、左半身の痛みなど体の痛みや異常が左半身に集中して起きていることとこの腫瘍に関連性があるのかを尋ねた。<br />　「とくになにもありません」というありふれた回答に失望を覚えながら次回検査の予約を取って診察室を辞した。<br /><br />　良性であるということに意味はなかった。<br />　少なくとも私は自分ががんでないということに素直に喜べるほど可愛げのある素直な性格でないことは十分自覚してた。<br />　乳がんの検査を受け始めて、２年。<br />　その間に腫瘍は増え、拡大した。<br />　そして今年に入って頻発している左半身に集中するありとあらゆる痛み。<br />　良性である、ということは私には救いではなかった。<br />　それはいつか更に腫瘍が拡大するリスクと裏表の人生と付き合っていくことであり、いつか悪性になるかもしれない恐怖を胸の痛みとして抱えながら感じて生きていくことだ。<br />　そして同時にがんにならないために、がんになるであろう生き方を諦め、排除し、制限を制限として受け止め生きていくということを意味している。<br /><br />　それは闇から生まれた闇の中を手探りで生きていくことに似ている。<br />　がんになっていたほうが、どんなに幸せだったろう。<br />　死ねない、少なくともまだ死ねないという希望が失われた恋のように懐かしかった。<br /><br />　検査結果を聞いてから左半身の痛みは大分和らいだ。<br />　それでも心臓の裏が、あるいは胸が時に酷く痛む。<br />　痛みは生きることに似ている。<br />　苦痛だが、避けることも逃げることも出来ないところが。<br /><br />　私は早く死にたい。<br />　この世の苦痛のすべてから解放されて、早く、早く、早く。<br />　ただ、自分から自分を殺さないと約束した。<br />　そしていつか自分が死ぬのだと知った。<br />　だから、生きている。<br />　いつか自分が死ねるのだという希望に縋り、それが醜悪なことだと自覚しても、生きている。<br />　<br />　闇から生まれた闇の中にも光があると信じたい。<br />　その程度の生き汚さは私にも許されると信じたいから。<br /><br /><a href="http://blog-imgs-15.fc2.com/a/r/o/aroundtheblue/flower005_20090823063155.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-15.fc2.com/a/r/o/aroundtheblue/flower005_20090823063155.jpg" alt="flower005_20090823063155.jpg" border="0" width="400" height="598" /></a><br />　 ]]>
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<dc:subject>【随想】</dc:subject>
<dc:date>2009-08-23T06:34:12+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>【随想】乳がんかもしれない、という可能性の中で。</title>
<description> 　次のバスまで20分あった。　私は時間つぶしに古本屋に入り、新書版「空の境界」上下巻を眺めながら「スカイ・イクリプス」と「もしも「余命6ヶ月」といわれたら？」を買った。　いつのまにか雨が降り始めていた。　私は諦めて母に電話すると、駅ビルの階段に腰掛け、買ったばかりの本を読み始めた。　私の左胸に腫瘍があるのがわかったのは2年前だ。　ピルの処方のため、子宮がんと乳がんを含む各種検査を行った。　そのとき左胸
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<![CDATA[ 　次のバスまで20分あった。<br />　私は時間つぶしに古本屋に入り、新書版「空の境界」上下巻を眺めながら「スカイ・イクリプス」と「もしも「余命6ヶ月」といわれたら？」を買った。<br />　いつのまにか雨が降り始めていた。<br />　私は諦めて母に電話すると、駅ビルの階段に腰掛け、買ったばかりの本を読み始めた。<br /><br />　私の左胸に腫瘍があるのがわかったのは2年前だ。<br />　ピルの処方のため、子宮がんと乳がんを含む各種検査を行った。<br />　そのとき左胸に小さな腫瘍があるのが見つかった。<br />　乳腺症という、悪性ではない腫瘍だ。<br />　それ以来半年に1回、超音波検査を受け続けている。<br />　私にはその検査はすでに日常のことで、これまでもこれからも、なんの変化もないのだと信じていた。<br /><br />　変化が訪れたのは2月だった。<br />　1つだった腫瘍が2つに増えたことが検査でわかり、同時に左胸に鋭い痛みが何度も襲うようになっていた。<br />　今月の検査はいつもとなにか違っていた。<br />　画面を見つめ、検査をしながら超音波検査技師の方が問うた。<br /><br />　「針を刺したことはありますか？」<br /><br />　針とは細胞診をするために腫瘍に刺す針のことだ。<br />　ないです、と私はシンプルに答え、彼女は軽く頷くと別の技師を呼んだ。<br />　1度の検診で、2度検査を受けるのは初めてだ。<br />　私は後にそれをダブルチェックというのだと知った。<br /><br />　私はいつも検査結果を当日聞かせてくださるよう、主治医にお願いすることにしている。<br />　通っている大学病院が私にとって経済的にも距離的にも負担の大きい遠い場所にあるためだ。<br />　この大学病院の外科で乳がんの専門外科である乳腺外科の医師は少ない。<br />　待ち時間の間に急患が入り、更に待つことも少なくない。<br />　私は「ピンクリボンブック」と「北欧流スローライフコーチング」の中の「あと1年しか生きられないとしたら…」という章を繰り返し読みながら待った。<br /><br />　3時間を超え、時間の感覚もわからなくなった頃、名前が呼ばれた。<br />　いつも明るくパワフルな主治医の表情は少し硬かった。<br />　超音波検査の画像を見ながら、画像に11mm×13mmの腫瘍が写っていることを告げた。<br />　2つの腫瘍がくっついたのか、大きな腫瘍ができて陰に隠れたのかわからないが更に検査する必要があるという話しだった。<br />　MRI検査について説明を受けた上で、細胞診をするのかどうか聞いた。<br />　「時間があれば」という主治医のことばに頷き、お礼を述べて診察室を出た。<br />　夕方の病院は人気が少なく、放課後の学校のようにひどく淋しげだった。<br /><br />　乳がんについての入門書である「ピンクリボンブック」のおかげで早期乳がんの腫瘍は1ｃｍ前後の大きさだと知っていた。<br />　毎月セルフチェックをしていて見つけるしこりの大きさだとも、早期でありすぐ死ぬわけではないことも、乳がんの進行が遅く、治療開始まで納得いくまで主治医と話し合う時間が持てることも知っていた。<br />　同時にがん治療のデメリット、つまり乳房への手術や整形、治療が長期間かかること、化学療法による脱毛や吐き気、目眩、放射線治療の場合週5～6日病院に通う必要があること、2～10年にわたる再発の可能性があること知っていた。<br />　なにより、治療に必要な期間と自分の年齢を考えると治療の副作用で妊娠できる可能性が限りなく低くなることを知っていた。<br /><br />　私は泣いた。<br />　池袋駅に向かうバスの中で、東武東上線の電車の中で、私は泣いた。<br />　イヤホンを耳に付け、i Podから流れてくる「スカイ・クロラ」のサウンドトラックを何度も聞きながら私は泣いた。<br />　泣きながら蹲り、どうか泣いている私の姿が音楽に感動して泣いて見えるように願いながら、鞄の上に顔を伏せた。<br />　駅ビルの中の書店で乳がんについての入門書とサイオンコロジーについての入門書を計4冊買い、母に迎えにきてくれるよう電話を掛けた。<br /><br />　迎えにきてくれた母の顔を見ないように気をつけながら助手席に載った。<br />　泣いていることが気づかれないように注意しながら、窓の外の風景を見るふりをした。<br />　なるべく、自然に、外の景色を見ているように見えるように。<br />　市街地を抜け、風景が田舎になった。<br />　畑の向こうに私の通った小学校と中学校が見えた。<br />　その景色はいままでみたどんな光景よりもひどく美しかった。<br />　私は思った。<br /><br />　「ああ、がんになってよかった」<br /><br />　なぜなら、こんなに世界は美しいのだから。<br />　昔、自殺してまで死のうとしていたことが、ひどく馬鹿馬鹿しく思えた。<br />　生きていてよかったとあれほど強く思ったのは、たぶんあのときが初めてだろう。<br /><br />　夕食の後、私は母に自分ががんになった可能性があることを告げた。<br /><br />　あれから何日もの日が過ぎた。<br />　私たちは何度も本を読み、何度も質問しあい、答え、また本を読み、治療法について話し合った。<br />　治療方針や治療法、家計における治療費の負担や治療によって拘束される時間、セカンドオピニオンの候補先や治療によって修正される私の将来設計や近い未来の予定の変更など様々なことを。<br />　そして様々に学び話し合った結果「恐らく私は乳がんであり、腫瘍が良性であったとしても手術を含む治療が必要になるだろう」という結論に達した。<br /><br />　私の愛する芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチは次のような言葉を遺している。<br /><br />　「あたかもよくすごした一日が安らかな眠りを興えるように、よく用いられた一生は安らかな死を興える」<br /><br />　生きることと死ぬことが全く同じならば、生きるために生きるのでも治療するために生きるのでもなく、別の生き方がしたい。<br />　愛するものを愛するために、生きていきたい。<br />　それが私にとって生きるということであり、活きるということだと思う。<br />　乳がんかもしれない、という可能性の中で私は少しばかり不自由になった。<br />　そして不自由になったことで自分が限りなく自由であることを気がつかせてくれた乳がんという病に私はとても感謝している。<br /> ]]>
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<dc:subject>【随想】</dc:subject>
<dc:date>2009-07-28T01:21:08+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<item rdf:about="http://aroundtheblue.blog71.fc2.com/blog-entry-179.html">
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<title>【photo】Natural.</title>
<description> (c) All rights reserved by Hazuki Natuno.
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<![CDATA[ <a href="http://www.flickr.com/photos/august_the_blue/3683157327/" title="090515_0022-3 by Hazuki Natuno, on Flickr"><img src="http://farm3.static.flickr.com/2616/3683157327_b0d6d39c0f.jpg" width="334" height="500" alt="090515_0022-3" /></a><br /><br />(c) All rights reserved by Hazuki Natuno. ]]>
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<dc:subject>【photo】</dc:subject>
<dc:date>2009-07-21T22:40:41+09:00</dc:date>
<dc:creator>Hazuki Natuno</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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